カンタンに読める! 3分で読む源氏物語

源氏物語の結末には
なんとまだ続きがあった

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源氏物語の続編

 源氏物語の後日譚

源氏物語54帖の最後の帖「夢浮橋」を読んで、
「あれ? これで終わりなの?」
と思わなかっただろうか。中途半端なところで結末を迎える幕引きにモヤモヤ感が残り、このあと薫と浮舟がどうなったのかが気になる!という人はやはり少なくない。

そこで「ならば書いてしまえばいいじゃない!」と、その続きを創作したものがある。
もちろん後世の作ゆえに、紫式部が書いたものではない。それだけに本編と較べるとどうしても評価は落ちるが、モヤモヤ感の解消に一役買ってくれるかも…?

筆と硯

 山路の露

  •  やまじのつゆ
  •  成立:平安時代末期~鎌倉時代中期か?

作者は未詳だが、平安末期の能書家で世尊寺流の6代目である藤原伊行(ふじわらのこれゆき・世尊寺伊行)説のほか、彼の娘の建礼門院右京大夫(けんれいもんいんうきょうのだいぶ)の説がある。建礼門院右京大夫は高倉天皇の中宮だった建礼門院平徳子に出仕していた。
また古くは清少納言による作だったという説まであった。

山路の露
▲山路の露

物語は夢浮橋の続きを描く。
大どんでん返しも急展開もなく、夢浮橋での状況を引きずったまま話は静かに終わるのだが、それだけに原作の世界を壊さぬよう作者が心を砕いたようすが窺える。

  • 山路の露【前編】 薫28歳 山路の露【後編】 薫28歳